SONY NW-A300シリーズ実機レビュー|スマホとの違いと音質を正直評価

SONY ウォークマン NW-A306の起動画面。Android搭載DAPとしての特徴をレビューする記事のアイキャッチ画像 DAP (音楽プレイヤー)

スマホは便利ですが、
通知・バッテリー・ストリーミング品質など、
音楽鑑賞に最適とは言いきれない面もあります。

そこで注目したいのが、
SONYのポータブルオーディオ「NW-A300シリーズ」。

📌 スマホと比べてここが違う

  • 「高音質技術」をフルで活かせる構造
  • 音楽再生だけで「最大36時間」
  • 通知に邪魔されず「音楽だけに浸れる」環境が作れる
  • microSDで「容量を自由に拡張」できる

実際に「NW-A306」と「iPhone 14」を使い分けてみて感じたのは、
ながら聴きでは違いが分かりにくい場面も多い一方で、集中して聴き込むと“音の描写力の差”がじわじわ見えてくるということ。

特に、ハイレゾストリーミング(24bit/96kHzの音源)では、曲によっては「聴いた瞬間に違いが分かる」ケースもありました。

本記事では「NW-A306」を実機レビューし、
スマホとの違いや、どんな人に最適かを
“筆者の体感ベース”で正直に解説します。

◆ この記事でわかること

「NW-A300シリーズ」はどんな人におすすめ?

  • どっぷり音楽に浸りたい人
  • 「音質」にとことんこだわりたい人
  • スマホのバッテリーやストレージをできるだけ温存したい人

▼ スマホと併用する価値はある?

  • スマホの音源に「物足りなさ」を感じているなら“検討の余地あり”
  • BGM用途がほとんどであれば、「スマホだけでも十分なケース」もある

▼ どんな音質の違いがある?

  • ボーカルや楽器ごとの、音の「分離感」を体感しやすい
  • 「生音感」「臨場感」が増し、ハイレゾでは特に違いが分かりやすい
  • ただし「ながら聴き」では違いを感じにくい場面も多い

◆ NW-A300シリーズとは?

・基本スペック

バッテリー(最大)約36時間 ※1
対応フォーマット・MP3
・WMA
・FLAC
・WAV
・AAC
・HE-AAC
・Apple Lossless
・AIFF
・DSD
・APE
・MQA
コーデック (送信)・SBC
・AAC
・aptX
・aptX HD
・LDAC
接続端子USB-C
イヤホンジャックΦ3.5mmの4極
360 Reality Audio対応
イコライザー±20段階
OSAndroid OS 13 ※2
カラーバリエーション3色 (グレー/ブルー/ブラック)
容量 (本体ストレージ)・32GB (NW-A306) ※3
・64GB (NW-A307) ※3
SDカード・microSD
・microSDHC
・microSDXC
ディスプレイサイズ3.6インチ
最大外形寸法約 56.5 mm x 98.4 mm x 11.8 mm
重量約 113 g
価格46,200円 (税込)※4
※1 MP3 128kbps で再生の場合
※2 2024年5月現在
※3 実使用可能領域:NW-A306→約18GB、NW-A307→約47GB
※4 2024年5月現在 SONY公式サイトでの価格

・ラインナップ(A306 / A307 の違い)

2モデルの違いは、本体ストレージ容量と価格のみです。

機種容量(本体ストレージ)価格
NW-A30632GB ※346,200円(税込) ※4
NW-A30764GB ※357,200円(税込) ※4
※3 実使用可能領域:NW-A306→約18GB、NW-A307→約47GB
※4 2024年5月現在 SONY公式サイトでの価格

・価格とコスパの位置づけ

本体にはほとんど楽曲を入れず、SDカードとストリーミングがメイン
NW-A306

本体ストレージにもガッツリ保存したい/64GB以上が欲しい
NW-A307

どちらもmicroSDで拡張できるため、
「本体容量よりも、予算と使い方で選ぶ」イメージです。

◆ 付属品

SONY ウォークマン NW-A306 の付属品一式。本体、USB Type-Cケーブル、マニュアル類を並べた様子。
「NW-A306」に同梱されている付属品一式

▼ 同梱物一覧

  • ウォークマン本体(端子にキャップ付き)
  • USB Type-C ケーブル(USB-A – USB-C)
  • マニュアル類
  • 保証書

アクセサリー(別売)として、
専用のシリコンケースも用意されています。
SONY公式の商品ページ

◆ なぜ「スマホではなく」ウォークマンなのか

「NW-A300シリーズ」は、
「もう一歩上の“高音質”を体験してみたい」
という人に向いた機種です。

高音質コーデック「LDAC」はXperiaなど一部のAndroidスマホでは使えますが、
iPhoneでは利用できません。

「スマホとしての機能には満足しているが、音質だけもう少し良くしたい」
という人が、ウォークマンを併用しているケースが多い印象です。

・音質の違い|スマホより“解像度が高い”理由

フルデジタルアンプ「S-Master HX」や、
AIを使った高音質化技術「DSEE Ultimate」の搭載など、
音楽再生専用機としての構造になっているのがスマホとの大きな違いです。

ワイヤレス・有線、
ストリーミング・ダウンロード音源を問わず、
「音の分離感」「空間の広がり」「余韻の描写」が分かりやすく、
集中して聴くとじわじわ差が見えてきます。

・通知や着信に邪魔されない「音楽に集中できる環境」

スマホで音楽を聴いていると、
LINE・SNSなどの通知や着信で、どうしても集中が途切れがちです。

ウォークマンなら、

  • 通知に邪魔されない
  • 画面を見ても「音楽関連の情報だけ」が表示される

という環境を作れるので、
「本当に音楽に浸る時間」を確保したい人には大きなメリットになります。

・バッテリーの安心感|スマホと切り離すメリット

スペック上の「再生時間」だけを見ると、
「iPhone 14」(オーディオ再生:最大約80時間)の方が有利です。

一方で、

  • 通話や地図、ブラウジングなどはスマホに任せる
  • 音楽再生だけをウォークマン側に分離する

という使い方をすることで、
「スマホのバッテリーを極力減らさずに済む」という安心感があります。

長時間の外出や旅行で、
「スマホのバッテリー残量を常に気にしたくない人」には、
2台持ちならではのメリットと言えます。

・ストリーミングだけじゃない|ローカル音源 × microSD の自由度

iPhoneユーザーで、
「ストリーミング派ではなく、ダウンロード派」の人ほど、
スマホのストレージ圧迫が気になりやすいと思います。

「NW-A300シリーズ」なら、

  • 本体ストレージ(32GB〜)を“音楽専用”に使える
  • 足りなくなったら microSD で柔軟に増設できる

といったメリットがあり、
「音楽でスマホの空き容量を圧迫したくない人」との相性がとても良いです。

◆ 実機レビュー

・サイズ感 / 携帯性

名刺くらいのサイズ感です。
参考までに「iPhone 14」と比較すると、
「NW-A300シリーズ」の本体が“いかにコンパクトか”
わかっていただけると思います。

SONY ウォークマン NW-A306 と iPhone 14 のサイズ比較。NW-A306はスマホより大幅にコンパクト。
「iPhone 14」と「NW-A306」のサイズ比較

スマホと併用しても
かさばらない大きさ(約 56.5 × 98.4 × 11.8mm ※5)・重量(約 113g)なので、
「お持ちのスマホの音質が物足りない」と感じている人が
「音楽再生専用機」として持ち歩くのにちょうど良いサイズ感です。

※5 最大外形寸法

・外観(本体下部|端子・microSDスロットなど)

SONY ウォークマン NW-A306 本体下部の端子構成。イヤホンジャック、USB-C端子、microSDカードスロット、ストラップホールを確認できる。
「NW-A306」本体下部。イヤホンジャック、USB-C端子、microSDカードスロットを搭載。

本体下部には、
イヤホンジャック・USB-C端子・microSDカードスロットがまとまっています。

もちろん有線イヤホンにも対応しており、
ワイヤレスだけでなく、
有線でじっくり音楽を楽しみたい人にも配慮された設計です。

充電・データ転送用の端子はUSB-C。
スマホや他のガジェットとケーブルを共用しやすい点は、
日常使いでも助かります。

また、microSDカードスロットを備えているため、
本体ストレージに頼らず、
音楽容量を柔軟に拡張できるのも大きなメリットです。

さらにストラップホールも用意されており、
落下防止や持ち運び時の安心感につながる点も好印象でした。

・操作性|画面サイズ・物理ボタンの使いやすさ

NW-A306を片手で操作している様子。スマホより小さい画面サイズで、片手でも操作しやすいことが分かる実写写真
「NW-A300シリーズ」はコンパクトな画面サイズのため、片手操作がしやすい。
NW-A306本体側面の物理ボタン配置。電源、音量、再生操作などをボタンで直感的に操作できることを示す写真
「NW-A300シリーズ」は側面に物理ボタンを搭載。画面を見ずに操作できるのが便利。

昨今のスマホは画面が大型化しており、
「片手操作がしづらい」と感じる人も多いと思います。

「NW-A300シリーズ」はコンパクトな筐体のおかげで、
片手でも画面の端まで指が届きやすく、物理ボタン操作も直感的です。

ストリーミングアプリによっては
画面が小さい分やや操作しづらさを感じる場面もありますが、
「W.ミュージック(ウォークマン標準アプリ)」は、
画面サイズに合わせたシンプルなUIで非常に扱いやすいと感じました。

◆ 音質レビュー(実際に聴いた印象)

▼ 音質レビュー時のデバイス・設定環境
・比較スマホ:iPhone 14
・イヤホン:WF-1000XM5(両方)
・設定:DSEE/EQは両方OFF

※再生環境や、聴く楽曲などによって、
 音質の違いには
 個人差が出る場合があります。

結論から言うと、
「常に劇的な差が出るわけではないが、聴き込むほど差が見えてくる」

という印象でした。

  • デフォルトの再生アプリ同士の比較では、何度も聴き比べてやっと違いに気づける曲が多い。
  • 一方で、ハイレゾストリーミング(24bit/96kHzの音源)では、曲によって「一聴して違いが分かる」ものもありました。

逆に言えば、
「ながら聴き」が中心なら、違いを感じにくい場面も多いので、
使い方次第では“かなり贅沢なデバイス”になる印象です。

※参考「SONY WF-1000XM5」のレビュー記事

・デフォルト再生(音楽アプリ)/YouTube Music との比較

iPhone(ミュージック/YouTube Music)と
NW-A306(W.ミュージック/YouTube Music)で、
同じ曲を何度も聴き比べました。

<中〜高音域の解像度>
▼ iPhone
楽器の音がやや奥に引っ込んで、少しボヤけた印象。
全体的にノイズっぽく感じる箇所もあり、
ストリングスもやや荒く聴こえました。

▼ NW-A306
シンバルやドラムのアタックがボーカルに埋もれずに立ち上がってくる印象。
楽器・パートごとにそれぞれが独立して聴こえ、
ストリングスもきれいに出し切れていると感じました。

(例:Diana Krall「The Girl In The Other Room」、椎名林檎「おいしい季節」、Michael Jackson「Human Nature」など)

<低音域の解像度>
▼ iPhone
ベースがふわっとまとまって聴こえる印象で、
やや物足りなさを感じました。

▼ NW-A306
一音一音の輪郭が
ハッキリと明瞭に聴こえる印象でした。
(例:YOASOBI「祝福」)

ただし、これらの違いは
“レビューのために意識して聴き込んで、やっと分かるレベル”の曲も多く、
家事をしながら・作業用BGMとして流しているときには
ほとんど違いがわからなかった場面も多かった
です。

・ハイレゾストリーミング(主にAmazon Music Unlimited)での比較

ハイレゾ音源(24bit/96kHz)では、
「聴いた瞬間に違いが分かる」曲が多い印象でした。

ベースの「生音感」「臨場感」が一段階増し、
「目の前で生演奏を聴いている」ように感じる場面もありました。
(例:Bill Evans「The Peacocks」)

また、ハイレゾ音源では
シンバルの粒立ちや余韻などの高音域がより明瞭になり、
細かな響きまで聴き取りやすい印象です。

低音も、
「ズンッ」と沈み込むような深みと、輪郭の明瞭さが増していると感じました。

AACではストリングスの一部で
少しザラつきを感じていた曲(例:椎名林檎「おいしい季節」)も、
ハイレゾ音源ではノイズ感が減り、
よりクリアに聴こえました

◆ デメリット・注意点

・価格|“スマホで良い”人もいる

LDAC対応のAndroidスマホを既に持っている場合、
「(どちらもLDAC対応の)スマホ+イヤホン」の方がコスパが良いケースもあります。

iPhoneユーザーなら、
トランスミッター(例:Questyle QCC Dongle Pro など)を使って
音質を底上げする選択肢もあります。

そのため、「誰にとっても絶対必要なデバイス」ではなく、
「音楽への投資として余裕がある人向け」の側面も強い
と感じました。

・画面が小さい → 表示領域の限界

NW-A306でAmazon Music Unlimitedを表示した画面。画面サイズが小さいため、楽曲リストで曲名やアーティスト名が一部見切れている様子。
「NW-A300シリーズ」は画面が小さいため、ストリーミングアプリでは曲名が見切れることも。

本体サイズがコンパクトな反面、
表示領域が限られているため、
ストリーミングアプリによっては
リスト表示で曲名などの文字情報が見切れることがあります。
(例:Amazon Music Unlimited)

「本体のコンパクトさ」とのトレードオフと考えた方が良いポイントです。

・スマホ完全代替にはならない

当然ですが、
通話・メッセージ・カメラ・各種アプリなどは
スマホに任せる必要があります。

外出時は

  • 本体の持ち歩きが2台になる
  • 充電も2台分管理する必要がある

という点は、人によってはデメリットに感じる部分です。

「スマホ1台で全部済ませたい」タイプの人には、
あまり向かないデバイス
と言えます。

・起動までの時間、動作のもたつき

起動してからホーム画面にアプリが表示されるまでに
少し時間がかかります。

▼(参考)NW-A306

  • 起動〜ロック画面表示まで → 約43秒
  • ロック解除〜全てのアプリが表示されるまで → 約10秒
    =計 約53秒

▼(参考)iPhone 14

  • 起動〜ロック画面表示まで → 約19秒
  • ロック解除〜全てのアプリが表示されるまで → ほぼ待ち時間なし
    =計 約20秒

電源を頻繁に落とす機会はそこまで多くないものの、
比較すると「俊敏さではスマホに軍配が上がる」と感じました。
また、画面のタッチ操作時に
スクロールなどで「もたつき」を感じる場面もあります。

◆ 結論|「NW-A300シリーズ」はどんな人が買うべき?

・買うべき人

  • 実際に聴き比べて、音質の違いを「いいな」と感じた人
  • 「Amazon Music Unlimited」など、ハイレゾストリーミングをよく使う人
  • スマホの音質に「もう少し良くならないかな」と感じている人
  • スマホのバッテリーやストレージを、音楽でこれ以上削りたくない人
  • 本気で「音楽に浸りたい」人

・スマホで十分な人

  • 「NW-A300シリーズ」を試しても、音質の違いをほとんど感じなかった人
  • 普段は「ながら聴き」がメインで、BGMとして鳴っていればOKという人
  • スマホのデフォルト音質で既に満足している人
  • できるだけデバイスを増やしたくない人

・筆者の総評

ハイレゾストリーミングでの「高音質」を体感してからは、
「本物の音」に近づいたような感覚があり、
じっくり音楽に向き合いたいときは
自然と「NW-A306」を選ぶようになりました。

一方で、
家事をしながら・作業用BGMとして流しているときは、
正直なところ「スマホでも十分」と感じる場面も多く、
本体価格を含めて考えると「贅沢なデバイス」という印象も受けました。

だからこそ、

  • 可能であれば実機を試聴した上で判断する
  • 自分の“音楽との付き合い方”に合うかどうかを考えてから購入する

というステップをおすすめしたいウォークマンです。

SONY ウォークマン NW-A306 本体とイヤホンケースを並べた総評用イメージ。音楽再生専用機としての使用感を象徴する写真。

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