CIOのモバイルバッテリー「SMARTCOBY Ex05 Wireless2.2 Pro CABLE SS10K」(以降、本記事内では「Ex05」と呼称します)は、発火リスクを抑えた半固体系電池を採用しつつ、Qi2.2対応の最大25Wワイヤレス充電・USB-Cケーブル内蔵・スマホスタンドになるリングまで搭載した多機能モデルです。
CIOモバイルバッテリーの発火リスク対策として注目される半固体系電池の安心感に加え、10,000mAhの容量で「iPhone17」を約1.6回充電可能。本記事では、実際の使用感をもとに徹底解説します。
◆ 概要
- デバイスを複数所有していて、「有線」「ワイヤレス」「同時充電」「スマホスタンドとして」など様々なシーンでの使用を想定しているなら”買い”。
- 実測でも公称値どおりの性能。有線で最大約33W、ワイヤレスで「iPhone17」を約1.6回フル充電できる容量
- スマホやワイヤレスイヤホンなど、複数のデバイスを所有している人
- スマホのワイヤレス充電の発熱が気になっている人
- 動画視聴やビデオ通話時にスマホを立てながら充電をしたい人
- 「最薄」「最軽量」を求める人にとっては不向き。
・この記事でわかること
- 5つの出力モードの違いと、実測で分かったそれぞれの使いどころ
- 有線・ワイヤレス充電時の温度実測(「Ex05」本体・スマホ本体の4ポイント計測)
- 「Qi2.2」(ワイヤレス)と「最大35W」(有線)が、実際に何W出るのか
- 完全パススルーやモード切替で、意図せず充電されないケース
◆ 基本スペック
| 項目 | Ex05 | Ex04(参考) |
|---|---|---|
| 型番 | CIO-MB35W2C-SS10K-EX05 | CIO-MB20W2C-SS5K-EX04 |
| バッテリー種類 | 半固体系電池 | 半固体系電池 |
| 容量 | 10,000mAh(5,000mAh × 2個構成) | 5,000mAh |
| 定格容量 | 5,800mAh(5V⎓3A) | ー |
| ポート構成 | USB-C × 2(うち1つは内蔵ケーブル対応) | USB-C × 2(うち1つは内蔵ケーブル対応) |
| 有線出力 | 最大35W / PPS対応(5-11V⎓3A・最大33W) | 最大20W |
| ワイヤレス出力 | 最大25W(Qi2.2)/ 15W(Qi2) | 最大25W(Qi2.2)/ 15W(Qi2) |
| 同時充電 | 最大3台(有線2 + ワイヤレス1)※同時使用時 有線合計15W+ワイヤレス5W | 最大2台(有線1 + ワイヤレス1)※同時使用時 合計最大15W |
| 入力 | USB-C 最大30W(PD3.0対応) | USB-C 最大20W(PD3.0対応) |
| 充電時間(本体) | 約130分(0〜100%) | 約90分(0〜100%) |
| パススルー充電 | 完全パススルー対応 | 完全パススルー対応 |
| 内蔵ケーブル | USB-C 約22cm(着脱可能) | USB-C 約21cm(着脱式・最大20W対応) |
| リング | 搭載(スマホスタンドとして使用可能) | ー |
| 残量表示 | ドットマトリクス(1%単位)/モード表示 | ドットマトリクス(1%単位)・モード表示 |
| サイクル回数 | 約400回 | 約400回 |
| サイズ | 約103.4 × 69.3 × 22.7mm(リング含む) | 約100 × 70 × 14mm |
| 重量 | 約238g | 約151g |
| カラー | 2色 ・ブラック ・ホワイト | 2色 ・ブラック ・ホワイト |
| 付属品 | 取扱説明書(日本語 / English) | 取扱説明書(日本語 / English) |
| メーカー希望小売価格 | 8,980円(税込)(※1) | 7,130円(税込)(※1) |
◆ 同梱物
・パッケージ〜同梱物


- 「Ex05」本体
- マニュアル類
- 充電用のACアダプタやケーブルは付属しないため、別途用意する必要があります。
(本記事の計測では「CIO NovaPort DUO II 45W2C」を使用しています。)
◆ デザイン・サイズ感・携帯性
・外観、サイズ感

正面と側面(上下左右)はシボ加工が施されており、
傷や指紋に配慮された質感となっています。
中央にはリングスタンドが搭載されており、スマホスタンドとして使用できます(詳細は後述)。

縦横のサイズは、クレジットカードと比べ、二周りくらい大きい程度で、
鞄やリュックのポケットに入れても嵩張らないコンパクトなサイズ感です。

厚みは「約22.7mm」。
(※リング部分を含む)
平たさよりも「手に収まる」コンパクトさ、と捉えるのが実際に近い印象です。

本体上部には、「USB-Cポート」と「残量表示/モード切替ボタン」があります。
ポートからの有線充電も可能です(別途ケーブルが必要)。
端子の色にCIOのコーポレートカラー「CIO PURPLE」が採用されています。
このポートは「Ex05」本体を充電する際の入力にも使用します。

本体右上のボタンを1回押すことで残量表示がされます。(1%ごと)
普段は筐体に溶け込んでいるドットマトリックス液晶に、押した瞬間だけ数字が浮かび上がる仕様です。
実用性だけでなく、所有欲を満たしてくれる部分でもあります。

充電中は設定中の出力モードと残量が交互に表示されます。
(画像はハイパフォーマンスモード/25と表示)

パススルー充電中は「PT」が(約10秒毎に)表示されます。
(逆に言えば、この表示が出ていなければパススルーは動作していない、という判断ができます。)

背面(「Ex05」本体)
ワイヤレス充電接続部分は液体シリコンが施されています。
サラサラと手触りが良く、スマホ本体やスマホケースに傷が付きにくいように配慮された質感になっています。
なお、「iPhone17」をケースなしで吸着するとやや磁力が弱く、手に持つとズレそうになる印象です。

液体シリコン部分は、デザインのノイズにならない程度に
ワイヤレス充電の接続ポイントが視認できる加工がされています。
凹凸などは無く、接続ポイントの箇所の色味がやや明るくなっています。
Apple「AirPodsシリーズ」など、マグネット式ワイヤレス充電に対応したイヤホンを充電する際は、この円のエリアに合わせて吸着させると充電が始まります。

MagSafe対応ケース(画像はSpigenのケース)を装着状態で吸着すると
ケースなしと比べてかなりしっかり固定されました。
※スマホケースにより、吸着時の強さには差があります。

「iPhone17」(ケースなし)に「Ex05」を吸着した状態(正面)。
正面から見る限り「Ex05」は隠れており、外周からはみ出す部分もないため、
見た目のシルエットは「iPhone17」単体とほとんど変わりません。
持ったときの印象は「厚みが増えた」方向で、幅や長さが扱いにくくなる感覚は少ないです。

「iPhone17」(ケースなし)に「Ex05」を吸着した状態(側面)。
吸着した状態で持つと、やや存在感があります。
このままズボンのポケットに入れて持ち運ぶには、やや不向きなサイズ感です。

「iPhone17」(ケースなし)に「Ex05」を吸着した状態(背面)です。
公式スペックは「Ex05」の幅が69.3mm、「iPhone17」が71.5mm。その差は約2.2mm
(左右に約1.1mmずつ)「Ex05」のほうが内側に収まり、下端も「iPhone17」より
わずかに内側です。
(写真ではわかりにくいですが)実際に吸着させても「Ex05」が「iPhone17」の輪郭からはみ出す部分はありません。
持った感覚としては「本体が一回り厚くなった」という表現がしっくりきます。
・重量

実重量は「237.5g」で、公式のスペックの重量より約0.5g軽い数値でした。

手に持っても「重い」と感じることは少ない重量感です。
スマートフォンをもう1台持つ感覚に近い印象でした。
・内蔵ケーブル

ワイヤレス充電だけでなく、本体ケーブルを使用した有線充電も可能です。
(画像は「Galaxy A57 5G」に接続した状態)
ケーブルが本体に内蔵されているため、充電のためだけにケーブルを別途
持ち歩く必要がありません。


本体側面に付いているケーブルは取り外し可能で、断線や紛失の際にも
交換できる構造になっています。
※なお、ケーブル単体での販売は現時点では行われていないとのことです(メーカー確認済み)。
ケーブルの長さは約22cm。
端子はUSB-C to Cです。

(左:ケーブルを出した状態 | 右:収納時)
ケーブル収納時は、本体の操作時などに干渉しないように
きれいに収まる設計になっています。
・リングスタンド

リングの一部が平らになっており(写真では上部)、
この指がかりに爪をかけて手前に引くと、
本体を立てて使用できます。

リングは360°回転が可能です。
回転が可能なことにより、縦横様々な置き方で使用ができます。
(置き方については後述)
開封直後はやや硬いと感じる場面がありますが、
しばらく使っていると馴染んできてスムーズに回転します。

傾斜角度は(「Ex05」本体に対して)およそ100°です。
ここが可動の限界なので、それ以上は無理に開かないようご注意ください。
リングスタンドを使えば、「Ex05」にスマホを吸着したまま立てて使用できます。

まずは縦置き。
「SNSの閲覧」や「レシピの確認」など、縦画面での操作に向いています。

横置きの場合。

スマホだけを横向きにする置き方も可能です。
「Ex05」の縦方向の長さがそのまま高さになるため、
画面とインカメラの位置を高くできます。
動画視聴はもちろん、目線が下がりにくいのでビデオ通話にも向いています。
ワイヤレス充電をしながらはもちろん、
充電が不要な場合は残量表示ボタンを2回押すことで電源をオフにできるので、
「スマホスタンドのみ」としても使用可能です。
◆ 充電速度(ワイヤレス Qi2.2)
・スマホ(iPhone17)充電時間・使用容量

(充電中は「Ex05」本体のバッテリー残量が表示され、約10秒毎に「25」と(約2秒間)表示されます。)
<ワイヤレス充電(Qi2.2)の実測結果>
| 項目 | 充電時間(Qi2.2) |
|---|---|
| 「iPhone17」吸着→充電開始までの時間(※2) | 約1分30秒(※2) |
| 0→40% | 約30分 |
| 0→80% | 約1時間17分 |
| 80%保留→再開(※3) | 約22分(※3) |
| 80%(再開)→100% | 約36分 |
| 0→100%(保留を除く実充電時間) | 約1時間53分 |
| 実際の経過時間 | 約2時間15分 |
(※3)「iPhone17」の設定「バッテリー充電の最適化」(設定 → バッテリー → 充電)による保留時間。使用環境により、この保留時間は異なります
「iPhone17」(0→100%)のフル充電(ワイヤレス Qi2.2)後の残量は「39%」でした。
(約1.6回のフル充電が可能な計算)
- スマホ:「iPhone17」(256GB/バッテリー最大容量100%/バッテリー充電の最適化オン/適応型電力制御オン/ケース非装着)
- 出力モード(Ex05):ハイパフォーマンスモード(25/最大25W)
- 「Ex05」は出力W数の表示機能がないため、充電時間を実測。
- 「iPhone17」のバッテリー容量はApple非公開のため、参考値(3,692mAh/約14.3Wh)による。
- 80%に到達後、約22分の充電の保留時間あり(「バッテリー充電の最適化」による)。
- 充電時の温度については「Ex05」×「iPhone17」の温度(ワイヤレス充電)をご参照ください。
◆ 充電速度(有線充電)
・スマホ(Galaxy A57 5G)充電時間・使用容量

(充電中は「Ex05」本体のバッテリー残量が表示され、約10秒毎に「CA」と(約2秒間)表示されます。)
<有線充電の実測結果>
| 項目 | 充電時間(有線) |
|---|---|
| 開始30分時点の充電量 | 53% |
| 0→80% | 約49分 |
| 0→100% フル充電 | 約1時間20分 |
「Galaxy A57 5G」(0→100%)のフル充電(有線)後の残量は「29%」でした。
約1.4回のフル充電が可能な計算(Galaxy A57 5G:5,000mAh)
- 出力モード(Ex05):有線充電切替モード(CA/最大35W)で計測。
- ケーブル:「Ex05」本体に付属のケーブルを使用。
- 速度計測機器:「ChargerLAB Power-Z KM003C」
- 使用環境・アダプター・ケーブルにより充電時間は異なる場合があります。
- 「Galaxy A57 5G」のバッテリー容量は5,000mAh(約19.35Wh)として算出。
- 充電速度については最大35Wの充電速度に対応を参照ください。
- 充電時の温度については「Ex05」×「Galaxy A57 5G」の温度(有線充電)をご参照ください。
・最大35Wの充電速度に対応
<「iPhone17」「Galaxy A57 5G」の最大出力>
| デバイス | 最大出力 |
|---|---|
| 「iPhone17」 | 約33.3W |
| 「Galaxy A57 5G」 | 約28.2W |
- 出力モード(Ex05):有線充電切替モード(CA/最大35W)で計測。
- ケーブル:「Ex05」本体に付属のケーブルを使用。
- 速度計測機器:「ChargerLAB Power-Z KM003C」
- 使用環境・アダプター・ケーブルにより充電時間は異なる場合があります。
- 充電時間についてはスマホ(Galaxy A57 5G)充電時間・使用容量をご参照ください。
内蔵ケーブルで「iPhone17」を充電したところ、最大約33.3Wを記録しました。公称35Wにほぼ届いており、カタログスペックどおりの実力です。一方、「Galaxy A57 5G」では約28.2Wが上限でした。引き出せる電力は接続する機器側の対応状況によって変わるため、お使いの端末次第でこの数値は上下します。
◆ スマホ充電中の温度
・「Ex05」×「iPhone17」の温度(ワイヤレス充電)
<ワイヤレス充電時の温度>
| 残量 (iPhone17) | Ex05 (最高値) | iPhone17 (前面) |
|---|---|---|
| 10% | 約41.3℃ | 約37.1℃ |
| 50% | 約45.4℃ | 約39.7℃ |
| 80% | 約45.7℃ | 約38.1℃ |
| 100% | 約43.5℃ | 約35.4℃ |
- 出力モード(Ex05):ハイパフォーマンスモード(25/最大25W)で計測。
- サーモグラフィーカメラ:「HIKMICRO E01」
- 使用環境により温度は異なる場合があります。
- 充電時間についてはスマホ(iPhone17)充電時間・使用容量をご参照ください。
「Ex05」のピークは80%時点の45.7℃、「iPhone17」は50%時点の39.7℃でした。それぞれピークの位置は異なりますが、いずれもそこを越えると充電電流が絞られるためか、温度は下がっていきます。100%時点では「Ex05」が43.5℃、「iPhone17」が35.4℃まで落ち着きました。
ワイヤレス充電は構造上どうしても熱を持ちます。「Ex05」が特別に熱いわけではありませんが、45℃台は「触ると熱い」と感じる温度です。充電中はポケットに入れたまま、布団の中に置いたまま、といった放熱を妨げる使い方は避けたほうがいいでしょう。
・「Ex05」×「Galaxy A57 5G」の温度(有線充電)
<有線充電時の温度>
| 残量 (Galaxy A57 5G) | Ex05 (最高値) | Galaxy A57 5G (参考値) |
|---|---|---|
| 10% | 約35.2℃ | 約31〜32℃ |
| 50% | 約43.3℃ | 約33〜34℃ |
| 80% | 約42.5℃ | 約33〜34℃ |
| 100% | 約34.3℃ | 約29〜30℃ |
- 出力モード(Ex05):有線充電切替モード(CA/最大35W)で計測。
- ケーブル:「Ex05」本体に付属のケーブルを使用。
- 使用環境により温度は異なる場合があります。
- 充電時間についてはスマホ(Galaxy A57 5G)充電時間・使用容量をご参照ください。
「Ex05」のピークは50%時点の約43.3℃。ワイヤレス充電時のピーク(80%時点・約45.7℃)と比べると、到達するタイミングが早く、最高値もやや低めでした。100%に近づくころには10%時点と同程度まで下がっています。
「Galaxy A57 5G」側は、終始30℃台前半で推移しました。ワイヤレス充電のときは「iPhone17」側も40℃近くまで上がっていたので、有線接続は接続機器への熱の伝わりが小さい、と言えそうです。
発熱を気にする人には、有線のほうが安心して使えるかもしれません。
◆ バッテリー本体の充電時間

「Ex05」本体を0%から100%まで充電し、満充電までの時間と速度を実測しました。
<Ex05本体の充電時間・最大入力電力>
| 項目 | 実測値 |
|---|---|
| フル充電(0→100%) | 約136分 |
| 最大入力電力 | 約28.4W |
- アダプタ:「CIO NovaPort DUO II 45W2C」
- ケーブル:「CIOシリコンケーブル100W/1m」
- 入力経路:USB-Cポート
- 計測機器:「ChargerLAB Power-Z KM003C」
- 開始時残量:0%からスタート
- 充電時間は使用するアダプタ・ケーブル・室温によって変動します。
- 内蔵ケーブルからの入力も可能です(今回はUSB-Cポートで計測)。
結果は「約136分」。公式の目安である「約130分」と、ほぼ同水準でした。使用環境により変動するとの注記どおり、実測でも数分単位の誤差は出るようです。
入力の推移を見ると、開始から約9分は28W前後で一気に入り、そこから約17.5Wに落ちて安定。この17.5Wの区間が約110分続き、残り18分ほどで段階的に絞られて満充電に至ります。
最大28Wが出るのは最初の9分だけ、というのが実際のところです。とはいえ10,000mAhのバッテリーを2時間強で満充電にできるので、帰宅後に挿しておけば就寝前には使える状態になります。
◆ 完全パススルー充電にも対応

(完全パススルーが正常に動作している場合は、「Ex05」本体のバッテリー残量のアイコンが点滅し、約10秒毎に「PT」と(約2秒間)表示されます。)
完全パススルーとは、「Ex05」本体を充電しながら、同時に接続した機器へも給電できる機能のこと。
CIOの説明によると、「Ex05」は本体とスマホを並行して充電し、「Ex05」本体が満充電になった時点でデバイス専用の回路に自動で切り替わる設計とのこと。(「Ex05」本体が)満充電後は内蔵電池を経由せず、ケーブルからスマホへ直接給電されるため、同時充電しながらでもバッテリーを傷めにくい、という仕組みです。
<「Ex05」と「iPhone17」両方残量0%での完全パススルーの実測結果>
| 項目 | 実測値 |
|---|---|
| 「iPhone17」への充電開始まで(※4) | 約2分30秒(※4) |
| 「iPhone17」の残量(30分時点) | 39% |
| 「Ex05」の残量(30分時点) | 5% |
| 経過時間 | 入力電力 | 推定される状態 |
|---|---|---|
| 0〜約30秒(※5) | 約28W | 「Ex05」本体のみ充電(「iPhone17」吸着前) |
| 約30秒〜約3分 | 約10W | 「iPhone17」吸着後も「Ex05」本体のみ充電 |
| 約3〜4分 | 4〜13Wで変動 | 「iPhone17」への給電が立ち上がる |
| 約4〜13分 | 21〜22W台で安定 | 本体と「iPhone17」を並行して充電 |
| 約14〜30分 | 緩やかに低下し約16W | 「iPhone17」の充電が進みペースダウン |
- アダプタ:「CIO NovaPort DUO II 45W2C」
- ケーブル:「CIOシリコンケーブル100W/1m」
- 入力経路:USB-Cポート
- 計測機器:「ChargerLAB Power-Z KM003C」
- 出力モード(Ex05):ハイパフォーマンスモード(25/最大25W)
- スマホ:「iPhone17」(256GB/バッテリー最大容量100%/バッテリー充電の最適化オン/適応型電力制御オン/ケース非装着)
- 「Ex05」「iPhone17」とも残量0%の状態からスタート。
- 30分時点の値であり、満充電までの計測ではありません。
なお、吸着してから「iPhone17」の給電が始まるまで約2分30秒のラグがありました(残量0%から開始)。KM003Cで入力電力を追ったところ、最初の30秒は「Ex05」本体の初期充電で約28W。「iPhone17」を吸着した30秒時点で約10Wに落ち、そこから約2分30秒は「Ex05」本体のみを充電する状態が続きます。その後「iPhone17」への給電が加わり、1分ほどかけて21〜22W台まで上がりました。
「iPhone17」への給電が加わってからのピークは約22W。13分を過ぎたあたりから緩やかに下がり、30分時点では約16Wでした。「iPhone17」側の充電が進むにつれてペースを落とす、一般的な挙動です。
ワイヤレス単独充電時の30分時点(40%)とほぼ変わらない結果です。パススルー中だからといってスマホ側の充電が遅くなることはありませんでした。
◆ 出力モード切替に対応
「Ex05」は出力モード切替に対応しており、先に紹介した「ハイパフォーマンスモード(ワイヤレス充電:最大25W)」と「有線充電切替モード(有線充電:最大35W)」の他に以下の3つのモードに対応しています。
- スマホの発熱を抑えた「セーフティーモード」
- ワイヤレスイヤホンなど小型デバイスに適した「低電流モード」
- スマホとワイヤレスイヤホンなどの小型デバイスを同時に充電時に適した「有線+無線充電切替モード」
・セーフティーモード(充電時間・温度)

(充電中は「Ex05」本体のバッテリー残量が表示され、約10秒毎に「7」と(約2秒間)表示されます。)
セーフティーモード(ディスプレイ表示「7」)は、出力を抑えてゆっくり充電するモードです。
CIOの取扱説明書と製品ページには「スマートフォンをワイヤレス充電する際の発熱が気になる時」に使うモード、と書かれています。ただ、ここで言う「発熱」が「Ex05」本体のことなのか、スマホのことなのか、それとも両方なのかは明記されていません。
そこで、「Ex05」本体とスマホの両方の温度を実際に測って確かめました。
<充電時間の比較(セーフティー VS ハイパフォーマンス)>
| 項目 | セーフティー(7) | ハイパフォーマンス(25) | 差 |
|---|---|---|---|
| 「iPhone17」吸着→充電開始までの時間(※6) | 約2分(※6) | 約1分30秒 | +30秒 |
| 0→80% | 約1時間46分 | 約1時間17分 | +29分 |
| 0→100%(保留を除く実充電時間) | 約2時間19分 | 約1時間53分 | +26分 |
<充電中の温度の比較(セーフティー VS ハイパフォーマンス)>
| 残量 | Ex05(25) | Ex05(7) | iPhone17(25) | iPhone17(7) |
|---|---|---|---|---|
| 10% | 約41.3℃ | 約37.1℃ | 約37.1℃ | 約33.5℃ |
| 50% | 約45.4℃ | 約44.4℃ | 約39.7℃ | 約37.9℃ |
| 80% | 約45.7℃ | 約45.4℃ | 約38.1℃ | 約37.0℃ |
| 100% | 約43.5℃ | 約45.4℃ | 約35.4℃ | 約36.6℃ |
「Ex05」本体の温度は、モードを変えてもほとんど下がりません。 ピークで比べると、ハイパフォーマンスが45.7℃、セーフティーが45.4℃。誤差の範囲で、むしろセーフティーのほうがわずかに低いくらいです。
充電時間が長くなる分だけ発熱している時間も延びるので、最終的に到達する温度は変わらない——そういうことだと考えられます。
一方で、「iPhone17」側には差が出ました。
ピークで比べると、ハイパフォーマンスが50%時点で「39.7℃」、セーフティーが同じく
50%時点で「37.9℃」。
1.8℃の差です。
つまりセーフティーモードは、「Ex05」本体の発熱を抑えるモードではなく、スマホへの負担を減らすモードであり、守られているのはスマホのバッテリーの方だと言えそうです。
<「セーフティーモード」の使いどころ>
充電時間が26分延びることを踏まえると、次のような使い分けになります。
| 場面 | おすすめ |
|---|---|
| 就寝中など時間に余裕があるとき | セーフティー(7) |
| 外出前など急いでいるとき | ハイパフォーマンス(25) |
| スマホのバッテリーを長く保たせたいとき | セーフティー(7) |
就寝中に充電をする想定なら、26分の差は気になりません。
その時間を、スマホのバッテリーへの負担軽減に回せると考えれば、十分に選ぶ価値のあるモードです。
・低電流モード

(充電中は「Ex05」本体のバッテリー残量が表示され、約10秒毎に「LL」、直前に使用していたモード(CA or HY)が順に(約2秒間)表示されます。)
低電流モード(表示「LL」)は、消費電力の小さい機器を充電するためのモードです。
モバイルバッテリーは、接続された機器の消費電力が小さすぎると「何も接続されていない」と判断して給電を止めてしまうことがあります。ワイヤレスイヤホンやスマートウォッチが充電できない、という現象です。低電流モードは、これを防ぐためのものです。
「AirPods Pro 3」(ケース残量50%・イヤホン本体は100%でケースに格納)を「Ex05」の内蔵ケーブルで30分充電しました。比較のため、有線充電切替モード(CA)でも同じ条件で計測しています。
<30分充電後の残量比較(低電流 VS 有線充電切替)>
| モード | AirPods Pro 3 (開始) | AirPods Pro 3 (30分後) | Ex05 (開始) | Ex05 (30分後) |
|---|---|---|---|---|
| 低電流(LL) | 50% | 96% | 100% | 98% |
| 有線充電切替(CA) | 50% | 95% | 100% | 98% |
- ケーブル:「Ex05」本体内蔵のケーブル
- 「AirPods Pro 3」バッテリー残量:ケース残量50%・イヤホン本体は100%でケースに格納(LL/CAモードいずれも)
残量では、事実上の差はありませんでした。
そこでKM003Cで出力を記録し、給電が途切れていないかを確認しました。
出力は5V固定で、最大2.1W前後。開始から4分ほどは2W前後を維持し、そこから段階的に下がって、30分時点では0.4W前後まで落ちています。ケースが満充電に近づくにつれて電流が絞られる、通常の挙動です。
この推移は、LLモードとCAモードでほぼ完全に一致しました。30分間の総投入電力量は、LLが0.602Wh、CAが0.624Wh。差はわずか3%です。両モードとも、30分間を通じて出力が途切れる場面はありませんでした。
結論として、「AirPods Pro 3」クラスの機器であれば、LLモードを使わなくても問題なく充電できます。 ただし、より消費電力の小さい機器(活動量計など)では挙動が変わる可能性があるので、そうした機器を持っている方にとっては安心材料になるモードです。
・有線+無線充電切替モード

(充電中は「Ex05」本体のバッテリー残量が表示され、約10秒毎に「HY」と(約2秒間)表示されます。)
HYモード(表示「HY」)は、有線とワイヤレスの2台を同時に充電するモードです。内蔵ケーブル(もしくはUSB-C端子から別ケーブル)でスマホを、背面のワイヤレス充電でイヤホンを——といった使い方ができます。
「iPhone17」を内蔵ケーブルに、「AirPods Pro 3」をワイヤレスで、同時に30分間充電しました。
<30分充電後の残量比較(有線+無線充電切替)>
| 接続 | デバイス | 開始 | 30分後 |
|---|---|---|---|
| 有線 (内蔵ケーブル) | 「iPhone17」の 残量 | 27% | 62% |
| ワイヤレス | 「AirPods Pro 3」の残量 | 38% | 84% |
| − | 「Ex05」の残量 | 100% | 77% |
KM003Cで計測したところ、HYモードの有線出力は接続直後、最大約13.9W(4.66V × 2.99A)に達し、しばらくこの水準を保ちます。仕様表に記載されている同時出力時の15W(5V/3A)とほぼ一致しており、設計どおりの動作です。
今回は30分の計測中、18分を過ぎたあたりから約10Wまで下がりましたが、これは「iPhone17」側の充電が進むにつれて電流が絞られる、一般的な挙動と考えられます。CAモードでは同じ内蔵ケーブルで約33Wまで出るので、同時充電を選ぶと有線側は半分以下に絞られることになります。
◆ 気になる点・デメリット
- モードの組み合わせによっては、意図せず片方しか充電されない場合がある。
(例:CA=有線充電切替モード×ワイヤレス充電では、「Ex05」本体のみ充電され「iPhone」には給電されない。対処法:使う前にモードの組み合わせを確認する) - ワイヤレス充電中、「Ex05」本体はピークで約45.7℃に達する(ポケットや布団内など放熱を妨げる使用は避けたい)
- セーフティーモード(7)に切り替えても、「Ex05」本体の発熱自体はほとんど下がらない(実測)
◆ 総評
「CIO SMARTCOBY Ex05 Wireless2.2 Pro CABLE SS10K」は、モバイルバッテリーの持ち物を1つに減らせる製品です。
Qi2.2のワイヤレス充電、内蔵ケーブルによる有線充電、2台同時充電、そしてスマホスタンド。これまで複数のアイテムで分担していた役割を、この1台がまとめて引き受けてくれます。ケーブルを別に持ち歩く必要もありません。
しかも、多機能をうたう製品にありがちな「どれも中途半端」という結果にはなりませんでした。実測では、有線で「iPhone17」に約33.3W(公称35W)、ワイヤレスでは約1.6回のフル充電。完全パススルーも問題なく動作し、コンセントに挿したまま置いておけば、朝にはスマホも「Ex05」も充電された状態で持ち出せます。カタログスペックどおりの働きをする、というのが実測を終えての率直な感想です。
一方で、「最薄」「最軽量」を求める人には向きません。約22.7mmという厚みは、10,000mAhにワイヤレス充電とリングスタンドを詰め込んだ結果なので、そこは割り切りが必要です。
また5つの出力モードは、慣れるまで少し戸惑うかもしれません(本記事のモード解説が、その助けになれば幸いです)。
それでも、私自身はこれからも使い続けますし、身内に勧めるならこの1台です。 スマホもイヤホンも持ち歩く、外でも家でも使う。そんな人にとって、8,980円という価格は十分に納得できるはずです。

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